PFスタディ(Picture Frustration Study )1948年、米国のローゼンツヴァイクによって考案された投影法のパーソナリティ検査です。
自由連想法とTAT(主題統覚検査)が参考になっています。
※自由連想法・・ある言葉(刺激語)を聞いたときに、心に浮かぶままの自由な考えを連想していく発想法。刺激語と連想語の関連を分析して、人の潜在意識を分析する。初めはフロイトの精神分析によって用いられた。
PFスタディの概要
PFスタディは、欲求不満場面が書かれた24のイラストに対するクライエントの言語的な反応から、クライエントの欲求不満への対処とパーソナリティの傾向を明らかにします。
まず、検査を受ける人はフラストレーションを受けるような人物が書かれた24枚のイラストを見て、フラストレーションを受けた人がどのような返答をするかを空白の吹き出しに書き入れます。自分だったらどう答えるかではなく、イラストの中の人がどう答えるか、です。記入された発言をもとに評定を行います。
24枚のイラスト
・他人から害を被ったり攻撃を受けた自我阻害場面(原因が他者にある)
・欲求不満が喚起される超自我阻害場面(原因が自分の中にある)
PFスタディの解釈
吹き出しに書かれた言葉から、アグレッションの方向とアグレッションの型が分類されます。
アグレッションとは直訳すれば攻撃性ですが、ここでは主張的な態度です。
アグレッションの方向、アグレッションの型ともに3種類に分類されます。
3つのアグレッションの方向
・他責的 他者を責める傾向
・自責的 自分を責める傾向
・無責的 誰も責めず、不回避と考える傾向
無責とは攻撃性がないのではなく攻撃性の回避、抑圧ととらえます。
3つのアグレッションの型
・障害優位型 障害の指摘に重点をおく
・自我防衛型 直接的な自我防衛をする。
・要求固執型 問題の解決に重点をおく
この3×3の9分類で、クライエントのパーソナリティを分類します。
その他にはGRC(集団一致度)を解析します。GRCが低い場合は集団への適応の困難さ、高すぎる場合は過剰反応からの不安や神経症との関連が示唆されます。