心理カウンセリング面接における大切な技法 面接法における構造化

心理カウンセリングにおいて面接はとても重要な技術になりますが、クライエントの方々は当然様々な問題を抱え、様々な個性を持っていますから、面接がいつも同じ構成、同じ技法でよいというわけではありません。

クライエントの問題を理解する心理アセスメントの段階での面接では、クライエントに質問を投げかけることになりますが、その質問の仕方にもいくつかの手法があります。

これが面接における構造化・半構造化・非構造化です。

①構造化面接

構造化面接は、クライアントにあらかじめ用意した質問や質問紙型を利用して行う面接です。

質問内容が決まっているため情報の信頼性が高まりますが、一方で質問項目以外の情報を得ることが出来ません。

②半構造化面接

半構造化面接では、質問の内容はあらかじめ決めますが、質問の変更や追加の質問を行います。規定の質問に加え、多様な情報を得ることが出来ます。

③非構造化面接

非構造化面接では質問内容をあらかじめ準備しません。会話の流れに応じて多種多様な情報は収集出来ますが、それをまとめ利用出来るかは、カウンセラーの力量が問われます。

このように最初の質問の段階でもいくつかの手法に分かれて来ます。様々なケースやクライエントの個性に合わせられるよう、出来る限り多くの手法を理解し、使いこなせることでよりクライエントの課題や個性の理解が深まるでしょう。

心理カウンセリングで重要となる面接と面接法について

心理カウンセリングにおける面接の技術は面接法と呼ばれます。

まず、面接とはどのようなものなのでしょうか。

カウンセラーにとって面接法はとても重要な技術ですが、主に四つの目的に分かれた面接法を扱います。

面接法とは目的によって使い分けられます。

①行動変容 ②情報収集 ③評価 ④契約締結

クライエントとの一番最初のインテーク面接から始まって、情報を収集し、行動変容を促し、評価を行い、治療の契約を行うというそれぞれのフェーズに応じた面接技術が必要になります。

クライエントの問題点を理解する心理アセスメントの段階で必要な面接は

①インテーク面接と②査定面接になります。

査定面接

査定面接とは、クライエントの個性や行動特徴を多面的に評価する面接です。
会話を通した面接や心理検査を通してクライエントが不適応を起こしている部分ばかりでなく、健康的であったり、潜在的な可能性も評価し、全人格的な理解を試みます。

このように、カウンセラーは様々な段階で多面的にクライエントを理解し、評価する面接法に習熟していることが必要になります。

心理的アセスメントの段階だけでなく、例えば論理療法や来談者中心療法などでは面接法が治療の中心となってきますし、他の療法においても一番最初のアセスメントの段階をはじめ非常に重要な技術です。

面接法の技術カウンセリングの核であることは間違いありません。

次回は具体的な面接の構造化について取り上げます。

心理的アセスメントにおける面接法①インテーク面接とラポール

心理的アセスメントにおいては行動観察、面接、心理検査の3つの手法が中心となります。

その中での面接法は、クライエントと言語的・非言語的なやりとりを直接行い、その人を理解しようとする方法です。

カウンセリング全体としては、面接法を中心する場合やエクササイズや課題の遂行を中心とする場合もあるが、面接のスキルがカウンセラーのスキルの中心になることは間違いありません。

その中でも心理的アセスメントの場合における面接法での中心用語を解説します。

インテーク面接

インテーク面接とは、受理面接とも呼ばれ、クライエントの訴えや背景の確認をするために情報収集を行う面接を意味します。
クライエントの相談をカウンセラーが受けるべきか他の機関につなぐべきかの受理判断も行われますが、クライエントにとってはカウンセラーと信頼関係を結べるかどうかの重要な初回面接となります。カウンセラーはクライエントとラポールを形成することが重要です。

ラポール

ラポールとは、クライエントとカウンセラーにおちて相互を信頼し合い安心して感情の交流を持てる関係が成立している状態のことを指します。
クライエントは心の壁を緩和し、カウンセラーへの信頼感と好感を持ち、カウンセラーも自己開示ができ、共感性や受容性が持てるといったプラスの感情(陽性感情)に基づく信頼関係が結ばれていることで、カウンセリングに必要不可欠なリレーションです。

リファー

適切なインテーク面接を行った上で、カウンセラーにとってクライエントの状況が自分の守備範囲を超えるものであれば、クライエントのために相応しい相談機関に引き継がなければなりません。この際もクライエントが不安を抱かないように適切なリファーを行うことが重要となります。

心理的アセスメントとは

カウンセリングや心理的援助が必要な方にはまず心理的なアセスメント(評価・分析)というプロセスが取られます。

心理的アセスメントとは、「面接や観察、心理検査などを通して、クライエントを様々な視点からとらえ、クライエントが抱えている問題を理解すること」です。

アセスメントと通常の医療の診断との違いは、健康的側面やその人らしさとして行動特性や性格特徴、潜在的な可能性といった側面もとらえた、全人格的な理解に努めることです。

多面的な側面からクライエントを理解しようとする姿勢が重要となります。

診断と治療はともに進む

医療においては診断プロセス自体が最初から治療的側面を持ち、診断とともに治療が進むプロセスが見られますが、心理的アセスメントにおいてもこの観点が重要です。
客観的な検査や評価だけでなく、クライエントの潜在的な可能性を見出し、それに期待や信頼を寄せることが求められます。
具体的なアセスメントの方法としては、行動観察法、面接法、心理検査法が挙げられます。

【ご挨拶】こんにちは。マグノリア・エスポワール代表の奥山です。

【このエスポワール・ブログでは、サロンのこと、お悩みの事例その他、マグノリア・エスポワールとカウンセラー奥山修司のそのままの姿をお伝えして行きたいと思います。】

みなさん、こんにちは。私は2013年に東京港区でセラピーカウンセリングサロンを開業して以来、非常に多くの方々のお悩みに向き合って来ました。

お仕事の悩みやご家族、ご夫婦の悩みなど、サロンでは多岐に渡るご相談をお伺いしてきました。

私は幼いころから人の心に強く関心があり、大学では哲学を専攻、卒業論文では心理学者のエーリッヒフロムを研究致しました。それ以来、人の心の奥深さ、そして少しの心の支えが人の人生を大きく左右することから、悩み苦しまれている方の力になりたいとずっと仕事に取り組んできました。

心の悩みを専門にお伺いするサロンとして、サロンを創設、その後横浜に移転し現在のマグノリア・エスポワールに至ります。併設のアロマサロン・マグノリアでも多くの方のご支持をいただいており、きっと貴方のお力になれると確信しております。

エスポワールはフランス語で「希望」です。

シンプルで力強い言葉、みなさんの希望になれるよう、全力でカウンセリングに取り組んで参ります。

マグノリア・エスポワールのカウンセリングは何も力を入れて望んでいただくことはありません。そのリラックスしたセッションにきっと驚かれることでしょう。ぜひお気軽に元町のサロンにお越しください。横浜駅などへの出張も承ります。

貴方の人生の小さくて大きな一歩になりますように。

マグノリア・エスポワール代表 奥山修司